年表
この年表はB型肝炎ワクチンや,それに続く他の肝炎ウイルスの検査法の開発につながる一連の基礎研究の流れを示す。
紀元前2000年
肝炎の流行に関する最初の記録文献。
1947年
マッカラム(F. O. MacCallum)がボランティアの協力による研究を通じ,食物や飲料水の汚染で広がるA型肝炎と血液を通じて広がるB型肝炎とを識別。
1963年
ブラムバーグ(Baruch Blumberg)とアルター(Harvey Alter)がオーストラリア抗原(Aa)を発見。この抗原は後にB型肝炎表皮抗原(HBsAg)と呼ばれる。
1967〜1968年
ブラムバーグ,大河内一雄,プリンス(Alfred Prince),ビエルッチ(Alverto Vierrucci)らが,オーストラリア抗原がB型肝炎の発症に関係していると報告。
1969年
ミルマン(Irving Millman)とブラムバーグがオーストラリア抗原を利用してB型肝炎ワクチンを作る考え方を提唱,フォックス・チェース・ガン研究所(FCCC)を通じて特許を取得。
1970年
デーン(D. S. Dane)が電子顕微鏡で血液試料を調べ, B型肝炎ウイルスを発見。
1972年代
献血血液に対してB型肝炎表皮抗原(HBsAg)検査を義務づける法律が米国で成立。
1973〜1974年
フェインストン(Stephen M. Feinstone)らとヒルマン(Maurice Hilleman)らがA型肝炎ウイルスを発見し詳報。
1975年
ジュムネス(Wolf Szmuness)とヒルマンらがB型肝炎ワクチンの試験を開始。
1977年
リゼット(Mario Rizzetto)とゲリン(John Gerin)がD型肝炎を発見。
1980〜1981年
ヒルマンらが血清をもとに作ったB型肝炎ウイルスサブユニットワクチンを開発,効果を確認して一般使用の認可を得る。
1983年
バラヤーン(Mikhail Balayan)がE型肝炎を報告。
1983〜1986年
ラター(William Rutter)らが酵母を利用して作ったB型肝炎ウイルスサブユニットワクチンを開発,利用の承認を得る。
1989年
ブラッドレー(Daniel Bradley)がチンパンジーから採取した非A非B型肝炎血清をカイロン社に提供。ホートン(Michael Houghton)らがウイルス単体を発見し,その遺伝子配列を発表。病原体の名称をC型肝炎ウイルスとする。
1990年
C型肝炎の血液スクリーニングが始まる。
1996年
初のA型肝炎ワクチンをメルク社が開発,一般利用の認可を受ける。スミスクライン・ビーチャムが開発した別のA型肝炎ワクチンの効果も確認される。