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 |   |  | 音と振動 |  |  |  | 音はずっと昔から好奇心旺盛な研究者の興味の的であり,水中を音がどのように伝わるかが関心を集めてきた。1490年にはすでにダ・ビンチ(Leonardo da Vinci)がこう書き残している。「船を止め,長い管を水中に差し入れて一方の端に耳を当てれば,はるか遠くにいる船の音が聞こえるだろう」。1687年,ニュートン(Sir Isaac Newton)は著書『プリンキピア(Philosophiae Naturalis Principia Mathematica)』の中で,音の伝播に関する初の数学的理論を公表した。17世紀半ばには空気中の音速が測定されるようになっていたが,水中を伝わる音の速度が正確に測定されたのは1826年になってからで,スイス人物理学者のコラドン(Daniel Colladon)とフランス人数学者のスチュルム(Charles Sturm)による実験だった。彼らは水面下の音を聞くために長い管を使い(ダ・ビンチが提案したように),レマン湖に沈めた鐘の音がどれだけの速さで湖を伝わるかを記録した。 その結果は,水温が1.8℃の場合に秒速1435m。現在認められている値から秒速3m違うだけの正確なものだった。彼らは水(淡水であろうと塩水であろうと)が音の優れた媒体であり,空気より5倍も速く音を伝えることを突き止めたのだ。 しかし,音はどのようにして伝わるのだろうか?音は物理的現象であって,物体が振動して一連の圧力波を作り出し,これが空気や水,固体など媒質の分子を交互に圧縮・減圧することで伝わっていく。圧縮部分と希薄な部分が交互に繰り返すこの粗密波は周波数(1秒間に波が何回繰り返すか)によって記述でき,その単位はヘルツ(Hz)だ。例えば人間の声は100〜1万Hzであり,人間の耳は20〜2万Hzの周波数を検出できる。はるかに高い周波数の音を聞き分ける動物がたくさんいて,イヌやコウモリがその例だが,これらは最高で16万Hzの高音を検知できる。一方の低音側でいうと,クジラやゾウは人間にはほとんど聞こえない15〜35Hzの音を発する。可聴下周波または超低周波と呼ばれる音だ。光波と同様,音波も波長によって表すことができる。波長は波のピーク(山)の間隔のことで,周波数が低いほど波長は長くなる。 1877年と1878年に,英国の科学者レイリー(John William Strutt, third Baron Rayleigh)は2巻からなる独創的な著作『音の理論(The Theory of Sound)』を出版した。これが近代的な音響研究の始まりとされる。レイリーは元素のアルゴンを単離した業績によって1904年のノーベル物理学賞を受賞したが,音響学や光学の分野でも重要な発見を成し遂げ,流体中の波動伝播の理論に決定的な影響を与えた。なかでも,音波を初めて数学的方程式によって記述し(これはあらゆる音響理論の基礎となった),大気中の微粒子が太陽光のうちある特定の波長の光をいかに散乱するかを初めて説明したのは特筆される。微粒子による散乱は,水中での音波の振る舞いにも当てはまる原理だ。 |  |  |  | 画像をクリックして詳細をご覧いただけます。 |  |  |  |  | | |  | |
 |  | 原文はNASのBeyond Discoveryでご覧になれます。 このウェブサイトは米国科学アカデミー(NAS)と日経サイエンス社の取り決めをもとに作られています。 Copyright Japanese Edition 2004 by Nikkei Science, Inc. All rights reserved. Copyright 2004 by the National Academy of Sciences. All rights reserved. 2101 Constitution A venue, NW, Wadhington, DC 20418 |  | |
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